DAY 2: 10月28日 (水)
OpenStack Summit Keynote
報告者: 小田
- Mark Collier 氏 (司会)
なんと、Neutronが一番アクティブなプロジェクトであるとのこと。Neutron の採用率は、2014年に 68% であったのが、2015年には 89% になったとのこと。RBAC、IPAM、QoS API など重要な機能がサポートされたなどと紹介、その流れで、Kyleの登場となった。キーノートに Kyle の名前があったので、どういうことなのかと思っていたが、こういうことであった。 - Kyle Mestery 氏
Neutron の紹介。ここでも Kuryr に言及。流行っている。 - Pure Simlicity of Containers on OpenStack (Scott Crenshaw 氏, Adrian Otto 氏)
Rackspace で、2,000 台もの環境をただで公開しているとのこと。Container Native の環境とのことで、自分の息子を使ったデモビデオを流していた。
– getcarina.com
オライリーも使っているらしく、オンラインドキュメントでコード例を編集して、実行したりできるのは便利である。ユーザにインフラを意識させず、Containerを前面に出すというのは、今の流行りなのだと再確認できた。 - SKT’s Journey Toward Platform Company with 5G Network and OpenStack (Kang-Won Lee 氏)
韓国の大きな会社のようだ。Virtual Network Slice というキーワードを言っていた。これからのモバイルデバイスは、いろいろなパターンのトラフィックが混在することになるので、それらを仮想化して扱う必要があるというような話だった。どこかの大学と ONOS という Network OS をやっているという話だったが、Webで調べて見ると、Linux Foundation 下のプロジェクトで、NTT Com や NEC も参加しているものであった。ONOS: onosproject.org - OpenStack at Rakuten (佐々木 氏、佐藤 氏)
最近、OpenStack を使い始めたという話だった。 - Now and Future of OpenStack at CyberAgent, Inc (長谷川 氏)
結構前から、OpenStackを使っている。最近では、月に 88台のノードを追加したなど、規模が大きくなっているようだ。
報告者: 角馬
- プロジェクトが Core Services と Big Tent と言う風に区分けされた。
Core Services としては Nova, Neutron, Glance, Swift, Keystone, Cinder。
Big Tent には Heat, Horizon, Ceilometer 等その他諸々。 - Liberty では Most Active Project に Neutron が選ばれた。
どういう基準か解らないが Sub Project を追い出してプロジェクトを整理するのは結構な作業量だった筈なのでそのせいかも。 - Neutron 前 PTL の Kyle 氏が出てきて Neutron の歴史などを説明。
Docker 関連の Kuryr Project のデモを披露しようとしたが動かず。これぞ本当にデモをやっている証拠などと言ってやり過ごしていた。
Neutron: Completing the Liberty backlog
報告者: 小田
specについて1つずつ確認。AvailabilityZone については、Armando 氏が状況を説明していて、大過なく終わったようだ。
参考URL: https://etherpad.openstack.org/p/mitaka-neutron-core-liberty-backlog
報告者: 岩本
Design Summit における Neutron 最初のセッションである。今回のサミットから Neutron の PTL が Armando 氏に変わり、Neutron のセッションは Core, Next, Labs に 3分類された。このセッションは Core の分類である。
このセッションでは、Liberty をターゲットとして開発していた Blueprint のうちで完了しなかったものについて、Mitaka サイクルでも開発を続けるのか、進捗状況はどうなのか、その機能の効果は労力に見合うのか等について 1つずつ確認していくというものであった。
この後、IRC meeting 等でも議論されて Mitaka 開発サイクルでの開発を目指す Blueprint がほぼ決定され (これらには当然、新規に追加されたものも含む)、一覧を以下で見ることができる。
https://blueprints.launchpad.net/neutron/mitaka/+assignments
QoS – A Neutron n00bie
報告者: 角馬
- Neutron の QoS 実装について
- Service Extension
– Network, Port に Policy を関連付け。
– QoS policy はデフォルトでは admin だけが作成可能。
– デフォルトの動作は policy.json ファイルの修正で変更可能。
現状 SR-IOV QoS Driver, OVS QoS Driver がある。制限したい要素を Neutron コマンドで設定すると各ドライバの命令で実行。例えば
# neutron qos-bandwith-limit-rule-create <policy name>
–max-kbps 3000
–max-burst-kbps 300
OVS の場合
# ovs-vsctl set interface tap1 ingress_plocing_rate=3000
# ovs-vsctl set interface tap1 ingress_plocing_burst=300
SR-IOV NIC の場合
# ip link set eth0 vf rate 3
Neutron: Cross Project integration: tempest and 3rd party validation
報告者: 小田
(Part1)
- Tempest の話題
現状、Tempest 側でテストしているものと、Neutron 側でテストしているものとがあり、重複もある。何を Tempest でテストして、何を Neutron 側でテストするのか、整理しようという話をしていた。 - Devstack の話題
Devstack でサポートするネットワークモデルをどうするのか、あるいは、色々なネットワークモデルがあるが、それをどうやって Devstack で実現するか、という感じの話をしていた。 - openstack-health というものの話もあった。
参考: https://etherpad.openstack.org/p/mitaka-neutron-core-cross-project-integration
Kuryr – Docker Networking in an OpenStack World
報告者: 角馬
- Nested Containers Overlay
– VM 内で起動したコンテナ間を Docker の Libnetwork と Neutron を連携させて通信。
– Kuryr リモートドライバは REST API で Docker とやり取りする。
– Kuryr リモートドライバが Neutron API と Docker CNM をマッピングする。
– OVN, Midonet, Dragonflow, Calico へのサポートを計画。
– Kuryr のコードはほとんど Taku Fukushima 氏が作っているらしい。
最後にデモで複数のコンテナを立ち上げ ping が飛ぶ所を実演。
Accelerating Cassandra workload on Ceph with all flash PCIe SSDs
報告者: 佐藤
Virtual Storage Manager (VSM) という Ceph デプロイと Ceph 監視の GUI の紹介と、Ceph 上の Cassandra を NVMe デバイスで高速化する話。NVMe デバイスの性能を引き出すために、敢えてデバイスをパーティション分割し複数 OSD で I/O することで CPU ボトルネックに対処。
Optimizing and Extending Overlay Networking for Containers
報告者: 小田
今回の Summit で話題沸騰の Container 関係の話。
3つの話題があり、ひとつめは、Kubernetes と OpenStack をどう統合するかという話。Container を管理するシステムには様々なものがあるが、その中で、Kubernetes を使った場合の話。Kubernetes では、Kubernetes のネットワークモデルを構築しているので、それをOpenStackでどう実現するかというような話であった。
2つめの話題は、性能の話。VXLAN などのオーバレイネットワークは、性能が悪いという部分が印象的で、あとはよく分からなかった。
3つめの話は、Neutronとのからみの話で、Kuryrの話が主。この部分は、10/27 に聴講したセッションと内容がかぶっていた。唯一の違いは、最後に VLAN aware VMs の話題が出たこと、VLAN aware VMs は、NFV からの要件かと思っていたが、Container 関連でも必要であった。というのは、VM を起動して、その上で Container を動かそうとすると、VM の仮想 NIC は、VLAN を通す必要が出てくるというわけだからである。
報告者: 角馬
Kubernetes と OpenStack で構成した環境で、コンテナネットワークのパフォーマンスについての比較、改善等についての話。
ボトルネックの一つに VXLAN のパケット処理があり、hardware offload の採用が対策になると言うどこかで聞いたような話をしていた。VM と VM 間の single overlay に比べ Pod と Pod 間の double overlay はかなりパフォーマンスが悪い。その他いろいろ比較。現在、Docker Libnetwork の改善、Maganum, Kuryr 実装、Neutron VLAN aware VMs 等の試みが進行中。
Walk Through a Software Defined Everything PoC
報告者: 佐藤
Midonet, Ceph, xCAT (自動デプロイ、ハードウェア監視、firmware管理等) の紹介
Nova: OS VIF Library 14:50 – 15:30
報告者: 小田
この時間は、Neutron のセッションがなかったため、Nova のセッションに参加。新しい VIF ライブラリを作ろうとしているようで、それに関する議論。Neutron との情報のやりとりをどうするかというようなことも議論になっていたように思う。Microversion というキーワードも出てきていた。
Clusters, Routers, Agents and Networks: High Availability in Neutron
報告者: 角馬
OpenStack の 3種類の HA についての話。
HAProxy と Pacemaker を使ってコントローラノードを Active/Active で構成した場合に、単純なノード障害、HAProxy の動作するノードの障害が発生した場合などの例をデモ。
DHCP エージェント, L3 エージェントは OpenStack の機能として HA を持つ。DHCP では dhcp_agents_per_network=n により Network 毎のエージェント数を設定できる。以下がそのドキュメント。
http://docs.openstack.org/admin-guide-cloud/networking_multi-dhcp-agents.html
L3 エージェントでは allow_automatic_l3agent_failover=True により Active/Stanby 構成のルータを設定できる。Mitaka では L3 HA と DVR の統合を予定。
SUSE Openstack Cloud5 (Junoベース)、RHEL OSP7 (Kiloベース) で Neutron HAをサポート。
Ceph Community Talk on High-Performance Solid State Ceph
報告者: 佐藤
SSD (Ceph PMSTORE) や RDMA (Ceph XIO) を用いて Ceph を高速化する話。
Neutron: Cross Project integration: devstack, nova, heat,…
報告者: 小田
(part2) infra の話をいろいろとしていたようだ。Etherpad には、弊社 岩本が書き込んだテストカバレッジのトピックがあり発言していた。
New Ceph Configurations – High Performance Without High Costs
報告者: 佐藤
SSD は HDD よりも壊れない、EC 構成はレイテンシ性能を求めるので SSD が良い、という話。
Neutron: Extensibility mechanisms: API and Server
報告者: 小田
Microversioning の話を延々としていた模様。
報告者: 角馬
Decomposed されたプロジェクトをどのようにサポートしていくかという話。
以下の Etherpad を参照されたい。
https://etherpad.openstack.org/p/mitaka-neutron-next-track
https://etherpad.openstack.org/p/mitaka-neutron-labs-track
https://etherpad.openstack.org/p/mitaka-neutron-core-extensibility
The State of Ceph, Manila, and Containers in OpenStack
報告者: 佐藤
Ceph の File I/F に関する話。CephFS は次期 Jewel リリース (Q1 2016) で GA になる。
OpenStack Manila 対応の各方式の長所・短所比較と結論として VSOCKET 方式で進めるという話。
Neutron: Extensibility mechanisms: Plugin and Agent
報告者: 小田
L2 エージェントの構造をどうすべきか、という話。MLで議論することになった。
参考: https://etherpad.openstack.org/p/mitaka-neutron-core-extensibility
番外編: Official Event 一期一会
報告者: 角馬
最後までいると0時まで。始めは疲れていたので止めようかと思ったが、バス停で知り合いに会ってしまいそのまま送迎バスへ。場所は八芳園。聞くのも行くのも初めて。
取り敢えず行って少し雰囲気を見て帰ろうと思っていたが、同僚達とブラブラする内に結局引き上げたのは22時。家に帰ると寝たのは 0時でぐったりだった。
会場は混沌としていて、飲み物、食べ物があちこちで振る舞われていた。15分毎に舞台で色々イベントが催される。元同僚に誘われて、相撲取りと一緒に写真、武将のコスプレを着て写真。酒の味見をして、和太鼓を叩いて、盆栽を見て、茶室でお抹茶をもらい、酔っぱらって帰宅。